FOSTEX PM0.1(B)

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これまで私はPC関連の音の再生をほとんどヘッドホンだけで済ませており、スピーカーを使う時も座席から90度左方向の棚の上に置いてあるYAMAHA MSP3で横を向いて聞くという不便な環境で作業をしていました。しかし、やはりモニターのすぐ横にスピーカーがある事による恩恵も捨てがたいと思い始め、この度小型スピーカー FOSTEX PM0.1の黒を導入してみました。

■ MSP3より小さい物が欲しかった

まず、何故この機種を選んだかというと、単純にサイズです。私のPC机は小型の木製デスクの上に23インチと17インチのディスプレイを並べて置いてあるため、ディスプレイの横に物を置く隙間がほとんどありません。無理やり17インチディスプレイを斜めに向けて配置することでメインの23インチディスプレイの左右に出来た隙間が約8cmほど。こんな隙間に置けるスピーカーは限られています。

先述の通り、モニタースピーカーとしてMSP3を所有していますが、このスピーカーは小型とはいえ横幅が15cm近くあるためにディスプレイの横に置くことが出来ません。仕方なく座席の左手方向にある棚の上に無理やり配置し、PCに向かいながらも音が左からやってくるという不自然な環境でこれまで続けていたのでした。

■ 小型で控えめな外観

では早速購入してきたPM0.1を開封し、メインPCのディスプレイの横に並べてみます。見事にピッタリです。


ディスプレイの横に配置してみました

電源を入れると右側の本体のFOSTEXロゴの横が白く光ります。最近流行の高輝度な青色ダイオードのレーザー光線ではなく、慎ましやかな光り方なので好感が持てますね。なお、スタンバイモードになるとこのランプは赤色に光ります。


電源ランプは白色

■ 安っぽい配線とハイパワーなアンプ

さて、次に配線です。本体であるアンプを積んだ右側の本体にはRCA端子によるアナログ入力とACアダプタによる電源供給、パッシブの左側には右側からのスピーカー出力を送るモノラルミニケーブルを接続します。正直、この手の機材でステレオミニやモノラルミニのケーブルには悪印象しかないので、ちゃんとした赤白ターミナルによるスピーカーケーブル接続にしてくれると更に良かったのですが。


本体(右側)の配線

以上で全ての配線が完了し、音を出してみました。ミキサーのモニターOutから標準フォーン⇔赤白RCAケーブルを通してソースを入力し、スピーカー本体側のボリュームを回してスイッチをON。ソースが無音状態では当然スピーカーも無音で、ボリュームつまみをMaxまで上げても全くノイズは聞こえてきません。とりあえず音量は控えめに・・・という事でボリュームを10時方向まで戻してソースの演奏開始。

鳴りました。ものすごい大音量で。

ミキサーからの出力レベルが高い(+4dB)せいなのか、少しボリュームを上げただけで家中に鳴り響くような大音量が流れます。こんな小さなスピーカーなのにここまで凄いパワーのアンプを搭載するのはミスマッチではないのだろうかと心配になるぐらいのパワーですが、さすがに狭い家で鳴らす分には小さな音で構わないので極限まで絞ります。なお、机の上に直でスピーカーを置いて鳴らしていたところ、机の上に置いてあるキーボード類や天板自体がビリビリ振動している状態になったため、可能ならインシュレータ等で振動対策をした上で使う方が良いかもしれません。

流れてくる音は実に表現力豊かで、5000円すらしない安物スピーカーであることを忘れそうになるぐらいです。よくこの値段 かつ超小型のフルレンジ1発でここまでの音を鳴らせるスピーカーを開発したなと驚きましたが、これも技術が進歩しているということなのでしょうか。音を聞 いている限りでは、一昔前の2万円ぐらいのオーディオ用小型スピーカーと遜色ないレベルではという印象すら受けます。その昔、FOSTEXの12cmフル レンジコーンでスピーカーを作ったことがありましたが、その時の驚きにも似たようなものを感じました。

■ 微調整は苦手

しばらく使ってみて気付いたことなのですが、少し困ったことにPM0.1のボリュームコントロールは小さい音量の調整が苦手らしく、最初は完全に無音ながら少しづつボリュームを上げていくとある一定区間から急激に音量が上昇します。気をつけないと、無音...無音.........爆音!! という恐ろしいコンボを食らう事になりますので、音量の調節時には丁寧な操作を心がけたほうが良いでしょう。

■ モニター特化のMSP3、何でも屋のPM0.1

次に、MSP3ユーザでもある私が使ってみるということで、MSP3との比較という観点でのインプレッションになります。まず、何といってもこのスピーカーは音のまとまりが良いという事が挙げられます。MSP3はモニターに特化したスピーカーであり、同時に鳴っている色々な楽器の音のそれぞれの音を完全に分離して聴かせるタイプの表現になります。ですので、まさにその逆をいく聴かせ方をしていると言えると思います。簡単に言ってしまえば、勝手にミキシングし直してバランス調整をしてくれるという状態でしょうか。

DTMerにとってそのことがプラスなのかという問いについては微妙な所ですが、ギリギリ音の特性を歪めない程度に聴きやすく鳴っているような印象を受けました。当然ながら超小型サイズゆえに低音は不足気味であり、物理的な安定感も今ひとつといった感じではありますが、超小型であることと5000円を切る価格で購入できることを考えると、とりあえずの入門用としても、サブの作業用としてもそれなりに利用できる物なのかなといったところです。ただ、もしすでにMSP3等の小型スピーカーを持っているのであれば、モニター用としてはあまり活躍はできないスピーカーかもしれません。正直な所、私がこのスピーカーを買った目的はDTMというよりもDVD/BD鑑賞であり、音の傾向からも観賞用に近いかなという印象ですので。

■ まとめ

さて、長々とどうでもいい話を書き連ねてしまいましたが、まとめるとPM0.1の特色は以下のようになります。

  1. 5000円だけど倍以上の値段のクラスにも対抗できそうな表現力
  2. モニター向けというよりは、若干リスニング向け
  3. 低音は大変控えめ

以上の特性を活かした配置ができるのであれば、十分活躍できるスピーカーではないでしょうか。


活躍してくれますように